秋の夜長におすすめの詩集です

日に日に秋らしくなってきました。

秋の夜、ゆっくりと過ごしたいときは、
詩集を読んでみてはいかがでしょうか。

デコで刊行した詩集『あさって歯医者さんに行こう』(2009年刊)は、
詩人高橋順子さんの10冊目の詩集です。

今日は、本書のなかの「わたしの水平線」という詩をご紹介します。

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わたしの水平線

水平線は時々

疲れて たるみたくなることがある

そういうときには もやのカーテンをひいて

心ゆくまでたるめばいい

わたしの水平線も

ぴんと張っていたり 木と木の間の

ハンモックの紐みたいだったりする

たるんでいるときには

風船葛の青い実がいっぱい風に

揺れる夢をみている

きっぱり引かれているときには

わたしは夢をさがしている

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これは、夏の終わりくらいの詩かなぁ。
この詩を読んで、
暑い夏が終わるころ、
心からも、体からも、ふっと力がぬけていくような、

力をいっかいぬいて、休みたいような、
(ちょっと疲れているのかな・・・)

そんな気持ちになっていた自分と重なって、
なんだかほっとしました。

本書には、39編の詩が収録されています。
きっと、言葉にあらわせずにいた、
自分の感情に出合える瞬間があると思います。

プレゼントにもおすすめです。

まだお読みでないかたは、
ぜひ手にとってみてください。

さいとう

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